【CHIPS MUG. プロジェクト】はChips Mugの製作秘話をお届けする連載です。
前回の記事でChips Incのコンセプトから生まれたのが【CHIPS mug.】で、6つのこだわりがあると書きました。
「たくさんの人が幸せな時を過ごせるマグカップを作りたい」というのがこのマグを製作するときに掲げたコアコンセプトです。
ではこのコンセプトを実現するための6つのこだわりは何か?
今回からそのこだわりをご紹介していきます。
【コンセプト1】サイズ、フォルム、仕上がりイメージへのこだわり
【CHIPS mug.】製作の初期段階で上がってきたアイデアは当社男性スタッフの一言でした。
「たくさん飲めて、シンプルだけどどっしりしてて、テーブルウェアだけどインテリア雑貨屋さんに置いてもしっくりくるマグを作るのはどうだろう?」
この一言が出発点で形のコンセプト作りがスタートしました。
だいたいの形を社内のミーティングでつめていき、その理想をかなえてもらえそうな窯屋さんを探しました。
そしてその窯屋さんとの打ち合わせ後に原型の作成をします。
“たくさん飲めて…”となると、最低でも350〜400ml入らないと「たくさん」の部類には入りません。
しかし“どっしりしてて…”も一緒にかなえようとすると、素地の厚みが影響して、とても大きく重たい物になってしまいます。
そこで、どっしり感を出すために、下部を口部よりも大きく見せる形状にしました。そうする事により、素地を少し薄めにしても、見た目のどっしりとした安定感が出る事が分かりました。
そうして、型屋さんと試行錯誤を繰り返し、マグ本体の大体の形がみえてきました。
【コンセプト2】飲み口と持ち手へのこだわり
どっしり感は、本体形状で出せた。。。とはいえ、あまりにも薄造りのマグでは駄目なので、通常のマグよりは少し厚めに作る事にしました。
しかしその厚みのままで飲み口を作ると、普段薄い磁器のマグやグラスで飲み慣れている人にとってみると、厚すぎは飲みにくくて気になってしまいます。
どっしり感を保ったまま口入れがスムーズになる厚みになるように、飲み口部分の生地の内側を少し削りました。
実はその厚みはぱっと見や手で触った感じでは微妙すぎて分からない程度なんです。
そして、持ち手もにも色々細かい所にこだわりました。
まず考えたのが、「女性でも飲料を入れたときに、重さを感じないように持ち上げる事が出来る持ち手になるには、どうすれば良いのか?」です。
女性が、大きく重いマグを持つとき、片手で持つ場合は、人差し指から薬指または小指までがしっかり入ると、しっかりとホールド出来ます。
また、上過ぎず下過ぎず、本体から手が離れないように、穴が大きすぎないようにする事によって、持ち上げたときのグラグラ感がなく、すっと持ち上がる様になります。
そして、指を曲げたときの形状にはまるよう、持ち手の内側を通常のマグよりも盛り上げ、ぐっと握れるようにしす。
以上のことを全て網羅したのが【CHIPS mug.】のロゴにもなった、持ち手の形なんです。
その形状はユニセックスで楽しめるようなすっきりした物です。
基本的な形は以上のようにコンセプト立てて作り出していきました。
普通のマグを作るよりじっくり時間をかけ、試行錯誤を繰り返しながら、形が出来上がっていきました。
お楽しみに!