昨日に引き続き、Chips Plateの出来るまでのお話をご紹介します。
昨日はChips Plateの設計図の製作を進めるまでのお話でしたが、今日は石膏型の製作のお話と釉薬のお話です。
石膏型完成
2度目に書いた細リムの設計図を元に、石膏型を作りました。
出来上がってきた物は、想像していた出来上がりでしたので、少し修正をかけて、原型を作りました。
釉薬問題
原型も仕上がり、サンプルを作成。
一番心配なのが、CHIPS mug.の色をプレートでも出せるか?と言うことでした。
特にネイビードロップをどう表現するかが悩みどころでしたので、まずは無地の物とネイビードロップの2つのサンプルを作りました。
そこで、問題になったのは、ネイビードロップの施しではなく、裏面の釉薬をどうするか?と言うことでした。
マグの施しに合わせて、裏面全面を素焼きの様にしたいという希望でしたが、プレートの表面積では、表面と裏面の施しの違いによる焼き縮みの差が大きく出てしまい、不良率が上がってしまうからという理由です。
そこで、ビジュアルの素焼き感が損なわれない部分に釉薬を塗るようにし、最終段階に進みました。
最終サンプル完成
とうとう、全ての問題をクリアし、新色を含めた12色のサンプルを作成することが出来ました。
マット深い色のプレートは、他に見ることはない特別感がありましたし、ネイビードロップもマグとお揃いで使いたくなるような仕上がりでした。
実際に使い、持ちやすさ、盛りやすさなどの使用感も確認でき、自信を持って世に送り出すことが出来るプレートになりました。
設計から1年以上の時間がかかってしまいましたが、その分、様々な試行錯誤を乗り越えた自慢のプレートです。
何も考えず使える、生活の中に自然と溶け込む感覚を是非味わってください。